“福祉”ってなんだろう?

“ながさきのふくし”の裏側

昭和20年8月9日、ここ長崎は未曾有の悲劇に見舞われました。原爆投下によって多くの尊い命が失われ、まちは壊滅的な被害を受けました。
そしてこの夏、戦後80年という節目の年を迎えています。

「ふ」だんの「く」らしの「し」あわせ

私たち社協が“福祉”を説明するとき、よく、『福祉は「ふだんのくらしのしあわせ」』とお話しします。
でも、この「ふだんのくらしのしあわせ」である、日々の生活の当たり前が一瞬にして奪われたこの歴史を、長崎に暮らす私たちは忘れることはありません。
戦時下の生活は、決してふだんのくらしではなかったのかもしれません。
ただ、今の私たちの生活も、
例えば事故で、
例えば病気で、
例えば災害で、
いつどんな理由で崩れるか分かりません。

でも、そんなとき、様々な制度や方法や人と人との関わり合いを活かして、その方のくらしや心を支え、しあわせを感じる瞬間を守るのが、“福祉”の役割なのだと思います。

「つなぐ」で長崎をもっといいまちにしたい

~誰もが社会の一員として尊重され、その能力を最大限に発揮できるような社会の実現~
現代の“福祉”観のひとつです。
時代によって“福祉”の価値観は変わってきていますし、これからも、新しいあり方が創造されてくることでしょう。
また、私たち一人ひとりの価値観も違っていて、時代によっても、人によっても「ふだんのくらしのしあわせ」は違ってよいのだと思います。

だからこそ、一人ひとりの「ふだんのくらし」と「しあわせ」を、みんなで認め合い、支え合えるまちづくりを、県内21市町にある社会福祉協議会をはじめ、私たち長崎県社協が多くのみなさんと共に進めることが大事なのだと考えるのです。

この夏、ここ長崎から平和へのメッセージを発信しつつ、私たちは、多くのみなさんとともに「ふだんのくらしのしあわせ」を支えるための“福祉”に、引き続き取り組んでいきたいと思います。
改めて、それぞれのお立場で、長崎県の地域福祉の取り組みへの応援をお願いします。

投稿日時|2025年8月14日13時45分

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