【五島市】結びあう絆・民児協176~躍動民児協最前線~
民児協すべての民生委員・児童委員は、市町村の一定区域ごとに設置される「民生委員児童委員協議会」(以下、民児協)に所属し活動をしています。この市町村の一定区域ごと(町村は、原則として町村全域で一つの区域)に民児協を設置すべきことは民生委員法に規定されていることから、この民児協を「法定単位民児協」と呼んでいます。
民児協は、一人ひとりの民生委員・児童委員を会員とする組織であり、個々の委員活動を支える役割を果たします。それぞれの民児協は互選により決定された代表者(会長)のもと、課題別の委員会・部会を設置するなどにより組織的な活動も行っています。
長崎県内においても21市町に176地区の法定単位民児協があります。
長崎県民生委員児童委員協議会(以下、県民児協)で年2回発行している広報誌「ながさき県民児協だより」にも掲載されている各地域でのさまざまな活動をご紹介します。
本日はこの地区です!
五島市富江町民児協
人 口:4,022人 世 帯 数:1,864世帯 高齢化率:49.83%
地区担当委員 16名 主任児童委員 2名 (令和6年3月現在)
富江地区は、五島市南部に位置し、五島市で2番目に人口の多い地区です。昔からサンゴ漁が栄えており、今もサンゴ加工の名産地として知られています。美しい海と、緑豊かな木々に囲まれた自然豊かな町で、キャンプ場や温泉施設もあり、近年では、テレビドラマのロケ地としても有名です。また、中心部には、スーパーやお弁当屋さん、銀行、病院など生活に必要な施設が揃っていますが、やはり人口減少の波にはあらがえず、シャッターの閉まっている店も少なくありません。
定例会
毎月第2週目の水曜日に開催。民生委員信条唱和後、毎月の議題に沿って進めています。市役所や関係団体職員に定例会へ参加していただき、さまざまな情報を提供していただきながら、研修会や事例検討会を行っています。

委員構成
富江町民児協は「老人対策部会」「心身障害児者部会」「児童福祉部会」の3つの部会から成り立っており、それぞれの部会で積極的に活動を行っています。
主な取り組み
毎月の定例会はもちろん、担当地区の高齢者や、見守りが必要と思われる方のお宅への訪問を、定期的に行っています。その中で、状況確認や相談事に対応しており、地域住民の方たちが安心して相談できる環境を整え、より地域に密着した活動を行っています。
民児協主催の活動では、平成26年度より、民児協クリーン作戦を行っています。その名の通り、『町を自らの手で綺麗にしよう』という作戦です。悪天候で実施出来ない年もありますが、掃除を行うことでその地域の方に、民生委員としての活動をアピールするもう1つの作戦でもあります。
また少子化が進み、こどもと触れ合う機会も減ってきていますので、民生委員の活動もかねて、新1年生へ名入りの鉛筆をプレゼントしています。その活動の一環で、学童クラブ見守り協力も行っています。見守り協力とは、新1年生といっしょに歩いて、小学校から学童クラブまで行きます。その道のりの中で、学校生活のことや、休日の話などいろんな話をすることによって、こどもたちとの交流を深めています。


その他にも、現在は引き取り業者不在の為活動休止中ですが、アルミ缶回収事業を行っていました。この事業は年間を通して空き缶を回収し、業者に買い取ってもらい、その収益を利用して、地域福祉施設や、公共施設等への車椅子や必要備品等を寄付していましたので、活動を再開できたらと思っています。
また、民児協活動への地域からの理解と多くの方への周知を目的とし、様々な地域行事や各種イベントへ参加をしています。地域交流では、昨年から始まった地域ボランティアが行っている、こども食堂への参加もしています。使用する食材の提供や、調理補助などスタッフとして参加し、こどもたちとも積極的に関わっています。
富江町には鯉のぼりで有名な、琴石地区があり、鯉のぼりの掲揚作業や、こども園との交流会へ参加しています。他にも、社協主催で、富江町の遠方地区に住んでいる独居老人が参加する、「ふれあい遠足」にボランティアスタッフとして毎年参加しています。このように、地域の行事へ積極的に参加することによって地域の人たちとの交流を行っています。
今後の取り組みと課題
新型コロナウイルスが5類に移行して1年が経ち、生活やイベントがコロナ禍以前のように戻ってきていると感じます。積極的に活動を行うことにより、地域の現所をしっかりと把握していきたいと思います。
また、民生委員のなり手が不足していると言われており、現在、富江地区も2地区の民生委員が欠員状態です。この、なり手不足問題も、解決していかなければならない課題となっています。
(五島市富江町民児協 会長 中島 正光)
ながさき県民児協だより107号秋号 はこちら。
【お知らせ】令和7年12月は3年に一度の一斉改選が行われます。
民生委員・児童委員の任期は3年間となっており、令和7年12月には3年に一度の一斉改選が行われます。
現在、県内で活動されている民生委員の皆様をはじめ、新たに活動してくださる仲間(委員)を探しています。
民生委員・児童委員についてちょっと知りたくなった方、下記リンクを覗いてみてください。
全国での活動を動画で見ることができます。
投稿日時|2025年6月4日16時06分